アボカドとは
アボカドは、中央アメリカおよびメキシコ南部が原産地とされる果物。アステカ文明のころにすでに栽培が行われ、その後、カリフォルニアやアジアにも伝播された。
又、世界一栄養価が高いフルーツとしてギネスブックにも紹介され、「森のバター」とも呼ばれています。果肉の２０％ほど脂肪が占めますが、その脂肪の大部分がオレイン酸、ルノール酸などの不飽和脂肪酸のため、コレステロールの心配もなく、老化防止、動脈硬化の予防などにも効果的とされています。
栄養成分・効能
美肌に効果的な栄養素を多く含むため、「食べる美容液」とも言われる。
ボケ防止との関連でいえば、「血管の若さを保つ」と言われるビタミンEを非常に多く含む。
主な栄養成分（可食部100gあたり）
カロリー（187.0kcal）
炭水化物（6.2g）
カリウム（720.0mg）
カロテン（75mcg）
ビタミンE（3.4mg）
ビタミンB1（0.1mg）
ビタミンB2（0.21mg）
ナイアシン（2.0mg）
ビタミンB6（0.32mg）
葉酸（84.9mcg）
ビタミンC（15.0mg）
一価不飽和脂肪酸（10.85g）
多価不飽和脂肪酸（2.15g）
食物繊維（5.3g）
（出典：五訂食品成分表）
主な効能
生産サイクル
メキシコ産アボカド年間の開花及び生産サイクルと畑の海抜との関係
アボカドはあらゆるフルーツの中で開花から結実まで、もっとも時間が掛かるフルーツとして知られています。基本的には開花は１０月から２月に掛けて咲きますが、同じ木の中で「クレージー・フラワー」と呼ばれるものがあり、これは９月・１０月に掛けて開花します。
フルーツは、普通開花後９ヶ月前後から収穫され始めるため、７月～８月に収穫が始まるフルーツを「ニュークロップ」と称されています。
そして、３月～４月頃から8月位までの期間が、オイル含有量が多いフルーツが始まると言われるのは、開花後１４ヶ月～１６ヶ月経ってから収穫されるからです。したがって、もし全てのフルーツを開花後９～１３ヶ月で収穫してしまえば、極端に言えば、３月から７月までの生産がなくなって しまいます。
オイル含有量の割合が高いフルーツは、３月・４月が３０～４０％、５月・６月が５０～７０％となります。アボカドの「食味」は最高だが、追熟の進みが速く、気温上昇の季節だけに品質管理にかなり気を遣う。
この最終段階のフルーツを「オールドクロップ」と称しています。クレイジー・フラワーは通常の開花より早い為、黒いフルーツが多い７月～８月に緑の強いフルーツを提供してくれますが、クレイジー・フラワーの比率は全生産量の１０～１５％であり、黒くなるまで残さず、開花後９ヶ月から１３ヶ月の間にすべて収穫されます。
畑の状況（灌漑や各フルーツの太陽の当たり具合、肥料、気候、土地のタイプなど）の影響もあり、これは総合的見解で、多くの例外もあります。
普通開花・クレイジー・フラワー共に開花時期が数ヶ月に渡るのは、畑の海抜の高さに関係があります。つまり低地の畑の方が高地の畑より、早い時期に気温が上がるため、開花時期も早くなります。したがって、高地の畑は、低地の畑が黒いフルーツを生産する３月～７月の間の一時期に緑のフルーツを提供します。ただ、まだ高地の畑の割合は低地に比べ低いため、最近、高地に苗木する農家が増えてきました。
上記の理由により、３月から６・７月は生産量が低くなる為、価格も高めに推移します。
成熟と熟成度
アボカドの熟成度（オイル含有量）は、乾燥重量パーセンテージを用いて計られます。この乾燥重量パーセンテージとは、すべての水分を蒸発させた後のアボカドの重量のことです（*オイル含有測定器）。
近年、基準が２０％以上から収穫を開始されます。もし、樹上で十分に成熟する前に収穫すると、均一に食べ頃にならず、ゴムのような弾力をもってしまいます。また香りもなく、過度に水分を失ってしなびた状態にもあります。
しかし、アボカドは、樹上で柔らかくなったり、食べ頃になることはありません。果実が樹上にある間は熟成する過程が抑制されることが確かめられています。収穫後にアボカドは熟成をはじめ、果実の細胞を強く結びつけている不溶性ペクチン質が分解されることによって果肉が柔らかくなり食べ頃となります。
*オイル含有測定器
果実を細かく切って２４時間乾燥させ、水分を抜き取り、最初の重量との差を測る。20%以上が輸出基準となる。
メキシコ産アボカドの生産地として、ミチョアカン州ウラウパンの「タンシロタロ山」１２００～１４００メートル周辺の収穫量が多い
食べ方
輸入時期
